技術ニュース【2021年号外】

2021/11/09

Micro Metal Injection Molding

Technical NEWS LETTER
株式会社 日本マイクロMIMホールディングス 技術ニュース

新サイト 「3.5D Printing」 公開

3Dプリンティングを超える金属造形を提供

当社ではあらたに微小・複雑形状部品の造形に特化した情報サイト、「3.5D Printing」を公開しました。このサイトでは既存の3Dプリンティングを超える金属造形を実現するというコンセプトのもと、試作から量産までトータルサポートし、お客様の試作開発に係る期間の最小化、フレキシブルな工法選択という価値を提供して参ります。

金属Dプリンティングにおける課題

金属3Dプリンターの技術革新は日々進み、近年では試作のみならず小ロット生産における工法として認知されつつあります。一方でμ-MIM®のような微小・複雑形状の領域においてはバインダージェット方式等最新の技術でも課題が多く、実際的に使える段階には達していません。現状では左記のような内部に加工困難な形状部品や、高精度・微小な歯車形状部品を安定して造形できる金属3Dプリンティング技術はほとんど存在しないのです。 「μ-MIM®のような製品が作れる3Dプリンターはまだないよね」というのが多くのエンジニアの感覚です。 またその次の課題として、金属3Dプリンティングにより1品の造形ができたとしても量産時に同等以上の品質で生産できる量産技術が存在しないということがあります。そのため開発・設計に携わる方においては、「初期の試作では使えるけど、本格的な試作は別工法でやる」「ずっと興味はあるけど使い難い」といった意識をお持ちの方が多数です。

当社の提供する金属3Dプリンティングについて

上記の現状に対して日本マイクロMIMでは10年以上世界中の3Dプリンター市場をリサーチし、2021年8月に金属3Dプリンターを導入しました。我々が選んだのは Incus社のLMM(Lithography-based Metal Manufacturing)方式の3Dプリンターです。この方式は光を用いて、感光性樹脂と金属粉末の混合液から光重合によりグリーン体を造形、脱脂焼結させることで金属造形品を得ますが、脱脂焼結以降はMIMの工法と共通です。 μ-MIM®の材料技術、焼結技術がそのまま展開できるという利点があります。LMM方式ではバインダージェット方式のように物理的な接着ではなく、光重合により化学的に造形を行います。光を用いるため積層は極めて安定的で、部品精度においては精度±0.2%以下も可能です。また造形後にワークに力を加えず取り出せるため繊細・複雑な形状の造形が可能です。結果、μ-MIM®と同等の品質を得られます。 μ-MIM®においてこれまで活用の障壁となることが多かった点のひとつは試作・小ロット生産時のリードタイムとコストでした。新たにμ-MIM®と同等の金属3Dプリンティングをお客様の選択肢に加え、試作・小ロット生産の段階からお客様のサポートが可能となります。MIMという技術に限らずぜひ微小・複雑形状金属部品のパートナーとして、日本マイクロMIMにご相談をお寄せください。

新サイト「3.5D Printing」  

URL https://micro-mim-printing.com/

新サイトでは他の3Dプリンティングでは実現できないソリューションや技術開発事例、最新の金属3Dプリンティングの技術動向等をお伝えしていきます。ぜひご期待ください。